
巣立ったあとに
この春、わが家の二番目が進学のため家を出ていきました。
「子どもが巣立った時のために趣味を持っていたほうがいい。」とよく言われますが、私にも時間に余裕ができ、何か新しいことを始めたいと思うようになりました。
三日坊主の私は、今まで様々なことに興味をもつものの、趣味と言えるほど何かに打ち込んだことも、続けられたこともありません。
そんな時に一本の電話がありました。
「そろそろ調律の時期になりました。」と、ピアノの調律師さんからでした。
その電話を受けながら、私のチャレンジが決定しました。
子どもたちが家を出ていき、弾く人がいなくなってしまったピアノを私が弾いてあげよう!
まだ子どもたちがいる時、家事をしながら聞こえてくる音色に心が癒され、あんな風に弾けたら楽しいだろうなぁと思っていたのです。
そうと決まったら、決心が揺らがぬよう夫に宣言をしました。
「ピアノを弾きます!必ず1曲は仕上げます!」
夫は鼻で笑っていましたが、その日から練習を開始しました。
多少経験はあるものの、何十年ぶりかの練習に指は思うように動いてくれません。
楽譜を読むのも時間がかかります。
なかなか上手くいかなくてイライラすることもありますが、それでも少しずつ曲が形になってくると嬉しいし、楽しい♪
あっという間に時間が過ぎてしまうくらい、弾くことに夢中になっています。
こつこつと練習を続け曲を完成し、達成感を味わってみたい!
子どもたちが帰って来た時に演奏して驚かせたい!
そんなことを思いながら、今はピアノに向かっています。
子どもが巣立つのは寂しいだけじゃない。
新たな楽しみを、これからも探し続けたいです。
スタッフ F・T