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月経前のイライラ、乗り越えるにはどうしたらいいの?

月経前のイライラ、乗り越えるにはどうしたらいいの?

突然ですが皆さん、「月経前症候群」をご存知ですか?

月経前症候群(premenstrual syndrome:PMS)とは、月経の3~10日くらい前から起こる心や体の不調で、月経開始とともに症状が軽減し、やがて消失するものです。PMSは、月経のある女性の7割から8割が経験しているとも言われており、多くの女性の悩みの種となっています。原因ははっきりとはわかっていませんが、排卵後に訪れる黄体期に分泌される女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」の急激な変動が関わっていると考えられています。

さて、PMSの症状ですが、心の症状体の症状の2つに大きく分けられます。

PMSの症状は150種類以上あると言われており、人によって症状は異なりますが、出産を経験した30代女性に顕著に表れるのが心の症状だと言われています。

そのため、月経開始前になると、「些細なことにもイライラしてしまう」「子供やパートナーにきつくあたってしまう」という症状に悩まされる方が多いようです。しかし、辛い症状を自覚しているにもかかわらず、対策をしている女性はほとんどいません。多くの女性が「いつものことだから仕方がない」と我慢しています。ですが、月経前のイライラに毎月悩まされるなんて何だかもったいないですよね。どうせならいつも穏やかな気持ちでいられる方が自分も家族もハッピーです。

では、月経前の不快症状を改善するにはどうしたらよいのでしょうか。今回は月経前のイライラの対策方法をいくつか紹介します。

1.軽い運動(有酸素運動):有酸素運動はPMSの緩和に効果があることが知られています。特に鳥取県の女性の平均歩数は全国ワースト2位*1ですので、全国的に見ても運動不足の方が多いのかもしれません。仕事が忙しく運動をする時間をなかなか作れない方、運動が苦手な方は仕事や家事の合間に軽いストレッチをしてみましょう。

2.食事に気をつける:1日3食を規則正しく食べることが基本です。また、カフェイン・塩分・糖分・アルコールは、イライラ・むくみ・緊張感を高める原因となるので、摂りすぎに注意しましょう。

イソフラボン マグネシウム
カルシウム
ビタミンB群 ビタミンC ビタミンE 食物繊維> α₋リノレン酸
エストロゲン(女性ホルモン)に似た作用 情緒不安定やむくみ解消 イライラ、頭痛、倦怠感を解消 ストレスへの抵抗力を高め貧血を改善 抗酸化作用があり、血流を改善 便秘を解消し、心身の調子を整える ホルモンの働きをスムーズにする
納豆
豆乳
豆腐
きなこ
味噌
油揚げなど
わかめ
ひじき
いりごま
干しエビ
チーズなど
マグロ
カツオ
鶏レバー
にんにく
玄米
貝類など
パセリ
ピーマン
ブロッコリー
アセロラ
ゆずなど
アーモンド
落花生
かぼちゃ
アボカドなど
ひじき
わかめ
干し椎茸
おからなど
えごま油
くるみ
なたね油など

3.パートナーに知ってもらうこと:PMSについて、そして自分の症状についてパートナーに話してみましょう。月経前の不快症状をパートナーに理解してもらうことでPMSの症状は軽減することが報告されています。

また、軽い症状の場合は上記のような方法で改善することもありますが、人によって症状の程度は異なりますので、生活に支障をきたす等、症状が酷いときは医療機関を受診しましょう。

エコチル調査鳥取ユニットセンター 臨床心理士/公認心理師 堀内咲希

 

参考文献等
山田和夫(2008)「月経の前だけうつ病になってしまう女性たち」講談社
池下育子(2012)「PMSの悩みがスッキリ楽になる本」東京書籍


*1 政府統計の総合窓口 e-Stat 平成28年国民健康・栄養調査歩数の平均値(20-64歳、性・都道府県別、年齢調整値), https://www.e-stat.go.jp/ , 2019/7/25時点

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