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子どもの困った行動 ~遅刻や忘れ物はどうしたらいいの?

子どもの困った行動 ~遅刻や忘れ物はどうしたらいいの?

 皆さんはこれまでに遅刻や忘れ物をしたことがありますか?おそらく、全くないという方はあまりいないのではないでしょうか。4月からはエコチルキッズ全員が小学生になり、子どもたちはみんな自分の足で学校まで歩いて行き、授業の準備もするようになりますね。そうすると中には毎日遅刻してしまう子、頻繁に忘れ物をしてしまうという子も出てくると思います。忘れ物や遅刻は子ども自身が困るだけでなく、周囲からもだらしない印象を持たれてしまうので、できれば改善したいですね。それでは、どうすればこの問題を解決できるでしょうか。

1.遅刻癖はどうしたらなおるの??
 さて、遅刻をする原因は何でしょうか。朝なかなか起きられない、身支度に時間がかかってしまうなど理由は色々とあると思いますが、結局のところは 「本人の見積もっている時間」と「実際にかかる時間」との間にズレが生じているために起こってしまう問題だといえます。つまり、本人は一生懸命計画 を立てて行動しているつもりでも、想像している以 上に時間がかかってしまうので結果的に時間オーバーしてしまうのです。ではどうすれば改善されるでしょうか。
 まずは、朝起きる時間、出発する時間、学校に着くまでにかかる時間、朝ごはんや着替えなどの身支度に実際にかかっている時間をそれぞれ項目ごとに紙に書き出して可視化してみてはどうでしょう。遅刻しやすい子と言うのは、時間配分が苦手でなんと なくのイメージで動いています。「実際はこれくらいかかっているから、何時までに起きて、何時何分までには〇〇をして、何時何分には家を出ると間に合うね」と伝えてあげましょう。実際に可視化してみるとイメージが掴みやすいので本人の認識も変わりやすいです。また、慣れるまでは朝本人の見えるところに貼っておくとよいと思います。

2.忘れ物はどうしたらなくなるの?
 忘れ物をしたくて忘れ物をする人なんていませんよね。子ども自身も忘れ物をしたくないのについつい忘れてしまうのです。忘れ物をしやすい子というのは、当日にばたばた準備をする傾向があります。 また、そもそも何が必要かということをきちんと理解できていないこともあります。
 まずは、時間に余裕をもって前日までに準備をしておくことが大切です。はじめのうちは声を掛けて あげましょう。また、チェックリストをつくって、準備をするときに一つずつ✓をつける習慣をつけましょう。それから、忘れ物が多い子は準備中も他のことに注意が移りやすいので、声を掛けながらすることが良いです。準備が楽しくなるように「明日の算数でつかうものはなーんだ?」とクイズ形式にしてあげるのも良いですね。  

 以上、いくつか対策を紹介してみましたが、一番 大切なことはまず子どもの苦手を理解してあげることです。初めから何でも完璧にできる子などいないので、最初のうちは手を貸してあげてください。「自分でもちゃんとできた!」という体験は自信になり、成功体験として習慣化されます。自分でできるうにならないとだめ!と決めつけず、子どもが自分でできるようになるまでほんの少し手を貸してあげてみてください。

 臨床心理士/公認心理師 谷口咲希

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